社会保険における被扶養者の範囲    

被扶養者の範囲

 
健康保険(健保組合、協会けんぽ)や船員保険、共済組合では、被保険者の傷病、死亡、出産(いわゆる保険事故)の場合に限らず、被扶養者の傷病、死亡、出産についても保険給付がなされます。この保険給付の対象となる被扶養者の範囲は法律で定められていますが、被保険者との関係性によって同一世帯要件の要否が分かれています。下図の中で青字以外にあたる人は被保険者と同一世帯に属していることが要件となります。
 
認定基準については概ね同じですが、組合によっては個別の基準を設定している場合もあります。
なお、後期高齢者医療制度の被保険者は被扶養者にはなれません(65~74歳の障碍者で後期高齢者医療制度を選択した人も含む)。
 
    内縁関係 健保・被扶養者の範囲.png

同一世帯要件が不要な人

1. 配偶者(内縁・事実婚を含む) 
2. 子(養子を含む)・孫・弟妹 
3. 父母(養父母を含む)等の直系尊属 
 

同一世帯要件が必要な人

1. 上記以外の三親等内の親族(義父母・兄姉等) 
2. 内縁配偶者の父母、連れ子               
3. 内縁配偶者死亡後のその父母、子(但、認知していれば同居要件は不要)     
 
健康保険における「同一世帯に属している」とは、住居と家計を共にしている状態をさし、単に同居しているだけの場合や家計が別々になっている状態では「同一世帯」とはみなされません。
ただ、同一世帯に属していれば同一戸籍にあることや、被保険者が世帯主であることまでは求められません。
 

同一世帯として認められないケース

・ 二世帯住宅で、被保険者と別の階層に住んでいるケース。
  各健保組合等によって取り扱い基準がことなりますが、
  一棟の同じ建物であれば同一世帯として認められるケースもあります。
 
・ 1筆の敷地内に建てられた被保険者とは別の住居(別棟)に住んでいるケース。
 
・ マンション等の集合住宅で個別の独立した部屋に住んでいるケース。
 
上記のようなケースでも、認定対象者の病気や経済的事情で、被保険者が日常的に生活支援していることが明白な場合や、入院・施設入所のために別居状態、、やむを得ず別居する場合は、「住居を共にする」とみなします。
また、単身赴任、学生である子の就学のための別居は同一世帯としてみとめられるます。。
 

生計維持関係とは

 
被扶養者の対象となるために必要な生計維持関係とは、その人が主として被保険者の収入によって生活を維持している状態をさします。
実際には次のような基準で生計維持関係にあるか否かの判断がされます。
 

認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合

年収が130万円未満(60歳以上または概ね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)で、被保険者の年収の2分の1未満であることが必要です。
ただし、被保険者の年収の2分の1以上であっても、被保険者の収入を上回らず、被保険者の収入によって生計を維持されていると認定されれば被扶養者になることができます。
 

認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合

年収が130万円未満(60歳以上または概ね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)で、被保険者からの援助による収入額より少ない場合には被扶養者になることができます。
 

仕送りの目安(基準額)

別居家族の場合は、扶養認定の要件として被保険者が継続的な仕送りで当該家族の生活費を主として負担している事実が必要になります。
仕送りは、金融機関からの当該家族名義の口座への振込による方法のみ認められ、定期・継続的に当該家族の収入よりも多い(且つ下限基準額以上)金額を仕送りしていることが求められます。
ただし、上記の要件を満たしても、保険者(健保組合)が扶養の事実確認ができないときは扶養認定されない場合もあります。