代襲相続と本位相続との相続分比較


昭和37年の民法改正前は、第1順位の相続人は「被相続人の直系卑属」という定め方をしていました。このため、被相続人の子が先に亡くなっている場合でも孫が固有の相続権にもとづいて相続(本位相続)していました。

ここでは各事例を通して改正の前後で法定相続分の算定にあたってどういった差異が生じるかを見ていきます。

    代襲相続人   第1順位の相続人(子)に代襲原因がある場合


事例1  (囲み数字は亡くなった順番を表しています)

被相続人甲には子A・Bがいましたが、甲が亡くなるより前に子Bが二人の子Y1・Y2を遺して亡くなっています。
このケースで、法改正の前後によって各相続人の法定相続分はどうなるのか?

法改正前に甲が死亡している場合

  1/3   Y1 1/3   Y2 1/3     

YI・Y2が本位相続しますので、各相続人の法定相続分は均等(頭数割り)になります。

法改正後に甲が死亡している場合

  2/4   Y1 1/4   Y2 1/4    
子Bの相続分をYI・Y2が代襲相続(株分け)します。


事例2  (囲み数字は亡くなった順番を表しています)



被相続人甲には子A・Bがいましたが、ともに甲が亡くなるより前に亡くなっています。
AにはX1・X2・X3、BにはY1・Y2の子がいました。このケースで、法改正の前後によって各相続人の法定相続分はどうなるのか?

法改正前に甲が死亡している場合

X1 5分の1
X2 5分の1
X3 5分の1  
Y1 5分の1  
Y2 5分の1     

子A・子Bのそれぞれの子が本位相続しますので、各相続人の法定相続分は均等(頭数割り)になります。

法改正後に甲が死亡している場合

X1 2/12  X2 2/12  X3 2/12  
Y1 3/12  Y2 3/12 
    
子Aの相続分をX1・X2・X3が、子Bの相続分をYI・Y2がそれぞれ代襲相続(株分け)します。