胎児に財産を相続させたい、遺贈したい場合の遺言文例


特定の財産を胎児に継がせたい場合は、遺言によって胎児に相続させることができます。また、民法965条によって同866条の規定が受遺者についても準用されていますので、胎児は、相続と同様に遺贈についてもすでに生まれたものとみなされますので、胎児に財産を遺贈することもできます。


                             遺 言 書

第1条 遺言者は、遺言者名義の後記預貯金のうち、金2,000万円を、遺言者の妻宮下順子(昭和50年4月1日生)の胎児に相続させる。

1  □□□銀行 □□□支店 普通預金  口座番号 ○○○○○○
2  ゆうちょ銀行   通常貯金  口座番号 ○○○○○○   
           
⇒ 胎児の状態では未だ氏名や本籍地、住所が定まっていません。このため、遺言書の中で氏名や本籍地等の属性を記載して特定することができません。そこで、遺言書には、懐胎中の母親の氏名を記載して胎児を特定することになります。

第2条 胎児が二人である場合には各1,000万円をそれぞれに相続させる。

⇒ 双生児の場合、エコー写真によって性別が判っていれば「妻宮下順子(昭和50年4月1日生)の男の胎児」、「妻宮下順子(昭和50年4月1日生)の女の胎児」といった特定方法があります。また、性別が判明していない場合や、3人以上の多胎児の場合は、「妻宮下順子(昭和50年4月1日生)の胎児のうち最初に出生した子」といったように生まれた順に特定する方法もあります。

第3条 遺言者は、胎児が死産であった場合には、遺言者の有する第1条記載の預貯金を、遺言者の妻宮下順子に相続させる。
 
⇒ 胎児が死産の場合には、886条2項の規定により遺言は効力がないものになりますので、誰に相続させるかを予備的に決めておくことが紛争を避けるために賢明です。

第4条  遺言者は、この遺言の遺言執行者として次の者を指定する。

住   所  ○○市○○区○○町○○丁目○○番○○号
職      業  行政書士
氏    名  A 某
生年月日  昭和○○年○月○○日生

住    所  ○○市○○区○○町○○丁目○○番○○号
職    業  司法書士
氏    名  B 某
生年月日  昭和○○年○月○○日生


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