相続税対策を始めよう5

相続税対策は慎重に!

今回は、相続税対策に潜むリスクについて考えてみます。 

相続税の大幅な増税案が成立 

2013年3月29日、税制改正法案が国会で可決・成立しました。
かねてから予想されていたように、相続税に関しては基本的には大増税と言える内容になっております。 

基礎控除額の大幅な縮小 

現 行  5000万円+(法定相続人の数×1000万円)
改正後  3000万円+(法定相続人の数× 600万円)
例えば、両親と子供が2人いる家族で父親が亡くなった場合、法定相続人は奥さんと子供2人の合計3人となり、現行の基礎控除額及び改正後の控除額はそれぞれ次のようになります。
現 行  5000万円+3人×1000万円=8000万円
改正後  3000万円+3人× 600万円=4800万円
この基礎控除額の縮小により、地価の高い大都市圏に自宅があり、一定額以上の退職金や生命保険のあるサラリーマン世帯にも相続税が課税されるケースが増加することが予測されています。
今まで相続税を払わなければならない人は100人に4人程度だったが、今回の改正で6人くらいに増えると言われています。
このような相続税が増税される状況下で、早急な相続税対策の必要性を感じておられる方も多いことでしょう。 

3つの代表的な相続税対策 

一般的に相続税対策としてよく紹介される内容は、大きく分けると次の3つに分類されます。
①生前贈与等を行い相続財産の絶対量を減らす
②現金を不動産(収益物件等)に変え、相続財産の評価額を減らす
③相続税に関する各種の特例の利用や非課税枠を利用する。

いずれの対策も上手に活用すれば、節税効果を期待できるものであることは間違いありません。
しかし、相続税の節税にばかりに視点を向けていると、思わぬリスクが生じる結果となることにも注意が必要です。
節税対策を講じることにより得られるメリットと、生じる可能性のあるデメリットとを正確に判断したうえで、選択すべき節税対策を決定する必要があります。
そこで、次回のコラムからは相続税対策に潜むリスクに焦点を当てて、それぞれの相続税対策について個別に考えてゆきます。