更地は賃貸用不動産にして相続税評価額を下げようPart1

更地に賃貸物件を建てると敷地の評価はいくら下がるのか

更地に賃貸物件を建てることは、有効な相続税対策だといわれています。
それでは、実際にはどれくらいの相続税節税効果があるのでしょうか。

貸家建付地とは

アパートやマンション、貸家などが建っている土地のことを「貸家建付地」といいます。
更地のままであれば、土地の評価額は更地の評価額のままになってしまいますが、賃貸物件を建てると、その敷地は「貸家建付地」として評価するので評価額が下がります。
アパートや貸家には、借家人がいますので自用地(自分で使用している宅地のこと)に比べ賃貸物件の敷地となっている土地は、その処分や利用が制限されることから、自用地よりも評価を低くすることにしています。

貸家建付地の評価額

貸家建付地の評価額は次のように計算します。

貸家建付地の評価額=その土地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

借地権割合」は、路線価図評価倍率表により確認することができます。
借家権割合」は、全国一律30%と定められています。
賃貸割合」は、実際に賃貸されている部分の割合のことで次のように計算します。

賃貸割合=賃貸されている各部屋の床面積の合計÷その建物の各部屋の床面積の合計

具体的に1号室から10号室までの10部屋を有するアパートで「賃貸割合」を計算してみます。(各部屋の床面積は同一で60㎡だとします。)
相続発生時点で10室のうち8室が賃貸されていて2室が空室だったとすると、
480÷600=0.8賃貸割合)となります。

貸家建付地の評価計算例

貸家建付地として評価した場合に更地よりいくら評価が下がるのか、具体例で計算してみます。

(具体例)

更地の評価額 1億円
借地権割合 60%
借家権割合 30%
賃貸割合  90%

1億円×(1-0.6×0.3×0.9)=8380万円

上記の具体例では、評価額が1620万円下がりました。
しかし、更地の評価額や借地権割合により下がる評価額の金額は様々であることに注意して下さい。
いくら評価額が下がるのかを、事前に正確に計算することが重要です。

「小規模宅地等の評価減の特例」を適用で更なる評価減

また、賃貸物件の建っている宅地は貸付事業用宅地としての小規模宅地等の評価減の特例」を適用することができます。
すなわち、面積200㎡までの部分について50%の減額を受けることが可能です。
「貸家建付地」として評価したものに「小規模宅地等の評価減の特例」を適用することができますので、その節税効果には大きいものがあります。

ただし、土地が複数ある場合には貸付事業用宅地よりも特定居住用宅地や特定事業用宅地等に「小規模宅地等の評価減の特例」の適用を選択する場合もありますので、常に面積200㎡までの部分について50%の減額になるわけではありません。